北海道上川支庁地域政策部環境生活課自然環境係 小林隆彦 【クリーン大雪運動について】
持ってきたものは全て持ち帰る、持ってこないものは何一つ持ち出さない。 【大雪山における屎尿処理の現状問題点】 <野営指定地及びその周辺>
1 トイレ等の施設がないため、周辺に屎尿が多数放置されている。 <山小屋(避難小屋)周辺>
1 設置しているトイレが利用者の増加により収容量を超えている。 <歩道及びその周辺> 1 歩道には用便施設がなく、途中の用便適地と思われる場所は、野営指定地周辺と同じ問題を抱えている。 【考えられる解決策】
1 トイレットペーパーの使用。 これらの解決策については、今の状態を出来るだけ早く改善することに主眼を置いたもので、それぞれ実効性について検討。 また、並行して、将来にむけて、利用に関する何らかの規制など、利用のありかたも視野に入れた長い目で見た検討も必要であり、出来ることを実施しながら、多くの方と意見を交換していきたいと考えています。 【解決策の検討】 解決策 1,2 用便後のティッシュペーパーについては、長期間分解せず、また、風等で飛び、場所によっては、ハイマツ・高山植物にティッシュの花が咲くと言われている。 そのため水溶性のトイレットペーパー等を使用することで分解促進を図ることは可能であり、さらにペーパーを持ち帰ることで環境は改善されるが問題は残る。 問題点
1 用便適地を探すための植生の踏み荒らし。 解決策 3 携帯トイレによる屎尿の持ち帰りは、有効な解決策の一つであると考え、当面課題 を整理し、大雪山系広域での実施について検討が必要である。 問題点
1 用便適地を探すための植生の踏み荒らし。 解決策 4,5,6 既存トイレの汲み取り清掃管理については、課題が多い。 問題点
1 既存トイレの維持管理(避難小屋併設汲み取り式トイレ)
・ 施設の設置場所が非常に厳しい自然環境下に位置し、エネルギーを必要とする機械類については、自 然エネルギーだけでそれを補うことは困難である。
「大雪山に将来も大雪山であってもらうために」わたしたちができること・・・ 【平成12年度の取り組み】 平成12年度においては、改善策の一つである「携帯トイレによる屎尿の持ち帰り」に関する意識調査を実施するとともに、携帯トイレの使用及び処理に関して試験的な取り組みを実施し、また、あわせて既存避難小屋付帯トイレの屎尿搬出を行った。 <意識調査の実施>
資材配布
★意識調査に関するチラシ 調査概要
* 携帯トイレ・脱臭剤・持ち帰り用パックを1セットとして、中に調査チラシ及びアンケートを同封して配布。 <携帯トイレの使用・処理及び用便適地の確保に関する試験取り組み>
・携帯トイレ回収ボックスの設置 <既存汲み取り式トイレの維持管理> *9月に「白雲岳避難小屋」及び「忠別岳避難小屋」付帯トイレの屎尿をヘリコプターを使い搬出。
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