報告:ユウパリコザクラの会 河村 健 (2012年2月17日作成)
1.概要
築40数年の夕張岳ヒュッテは、国道452号(*1)から白銀橋で夕張川を渡り約14Km先で標高650mの位置にあります。ヒュッテの手前約6~700m地点が駐車場でその先は1車線の急坂とカーブの連続でバキューム車は上がって行けません。 |
旧貯留式便槽 (コンクリート製) (約500L 2基) | 排泄物は2基とも床近くまで溜まっていたので2009(平成21)年に使用を停止した。尿水分は蒸発と底部から土中へ自然浸透して、糞は表面が乾燥したパン生地のような柔らかい固形物だった。 昨年諸々の物が混在した貯留物を糞まみれになって排出し、左股橋手前の仮保管槽へ会員が移送した。 この夕張市が管理していた時代の排泄物は、後日バキューム車で撤収した。 空になった便層を掘り出したら2基とも底が無かった。その後会員がハンマーを振るって破壊し、産廃として下界へ搬出した。
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固液分離型便器 (大便=バクテリア処理) | 会員がベニヤ板と鉄板で製作して2009年秋から使用。 便器直下が500Lローリータンク蓋開口部で、便が落下して貯留。ちり紙は別の箱に入れてもらい後日焼却する。排便直後の大便の丸見え対策とバクテリアの活動促進のため、使用者は排便後にバクテリア(*2)を混ぜてある木屑を摘んで便層へ落とす。翌日朝にはバナナ的な形状は殆ど無くなり、タンク内に黄土色の寒天か豆腐が広がっている様な状態になっている。 悪臭など殆ど無いに等しい。 高価なバクテリア製剤を使い切ってからは、バクテリアの活性と脱臭効果の実績があるという米の籾殻に切り替えたが効果は同じようです。 タンクが一杯になったら予備のタンクと取替える。一杯になって引出したタンク内の糞は、更にバクテリアの分解が進むと最終的には綺麗に無くなってしまう予定です。実質2シーズンを経過(*3)して黄土色ジェル状の量はタンク深の1/4分以下ほどなので交換の時期はまだ先のこととなる。
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固液分離型便器(小便) 及び男子小便器 | 便器の下部から塩ビ配管で200Lドラム缶へ貯留。一杯になったら20L缶に小分けして左股橋地点保管槽へ移送し仮保管する。2シーズンで約20缶(400L)を移送した。
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左股橋 簡易トイレ 工事現場等仮設型 | ヒュッテ手前約850m地点の左股橋手前に、工事現場等仮設型の汲み取り式簡易トイレが2基設置されている(市設置)。 1基は便槽にヒビが入ったので昨年廃止撤収した。これも貯留物を会員が飛沫を浴びながら仮保管槽へ移した。
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左股橋仮保管槽 | 鉄製約600L箱 1基及びし尿貯留用500L槽 1基満タンになればバキューム車を依頼する。
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(*2)バクテリア製剤 ダイナクリーンSSA (米国エンバイロンメンタル ダイナミックス社) 5ポンド(約2.7kg)2万円 (*3)登山宿泊者の他行事関係者や管理等で年間400人程がトイレを利用しています。 |
3.今後の課題・計画
固液分離型便器の高さ45cmは女性には高いようなので40cm弱に改修する。 4.その他(ヒュッテ建替計画の現状)
一人1口千円を1万人というヒュッテ建替キャンペーンは2011年12月末現在約370万円。昨年7月に地元業者で基礎工事を竣工しました。 |