旭岳(9合目)
携帯トイレブース設置・現地調査報告

                   報告:山のトイレを考える会 仲俣善雄


              
 2022年9月10日、旭岳9合目に新しく設置された携帯トイレブースを見に行った。

 9月4日から試験供用開始(10月7日までの予定)。環境省東川管理官事務所が設置。実際の製作はAsahidake Trail Keeper代表の藤このみ氏。

 旭岳9合目にあるニセ金庫岩近くに設置。丸太を組み合わせた円筒形ブースは耐風性を考慮し、丸く、重く、小さく製作したとのこと。少し狭いが問題なく利用できた。中にザックを掛けるフックがある。天井は十字形板となっており、明かりもとれる。

 強風時に利用する時にドアが風で開かないよう外にバネの部品を取り付けてあった。さらにドア内に滑車で石の錘も付けてあった。

 丸太は上部と下部で結束バンド(耐候性・リピートタイプ)で組み立てられていた。アンカーはブース下部に鉄杭丸形8箇所、支線式はΦ34×900mm杭4箇所で止められていた。供用終了後、解体して登山道脇に保管するとのこと。

 9月21日にカウンターを取り付け。1週間の利用数は94回であった。

 ちなみに台風11号により9月6日~7日の夜間に北海道が暴風圏内となった。天気予報アプリ「Windy」では、旭岳で最大瞬間風速34m/s(北北西の風)であったが問題なかった。


              
ニセ金庫岩近くの登山道脇に設置

忠別岳やトムラウシ山が見える
ブースの入口ドア

ブースの内部
ドアが風で開かないように石の錘が
滑車で取り付けてある

天井は十字形板で明かりもとれる
耐候性の結束バンドで組み立て

グレビティヒンジ(2箇所)
ドアが風で開かないためのバネ部品

ブース下部のアンカー(鉄杭・丸型)
支線アンカー(Φ34×900mm杭)