日高山脈のテント場のトイレ調査


(目的)日高山脈には登山道の尾根や稜線に小規模なテント場が点在しています。国立公園に指定されたことにより登山者の増加が予想され、テント場やカールでの汚物やティッシュの散乱、テント設営や排泄による植物の踏み付け、裸地の拡大が危惧されます。その実態を調査、公表することで、国立公園の地域ルール等を検討するための一助となることを目指します。

カムイエクウチカウシ山・テント場トイレ調査

山のトイレを考える会:幸村和実・城石謹爾
(実施日:2025年7月19日(土)~21日(月)999m三股泊)

5箇所のテント場を調査。寒く天気もいまいち。ティッシュや汚物の散乱は殆ど無かったが、「999m三股」で使用済携帯トイレ1個とティッシュ1つを回収した。八ノ沢出合いの広いテント場もティッシュも無くきれいだった。

八ノ沢カール下の滝にてカムエク山頂1979m


「北海道夏山ガイド」のイラストマップをベースにテント場を追加


八ノ沢出合い(680m)
 沢に近いエリアはソロテント約3張設置可能。トイレ痕は無し。焚き火跡あり
 樹林帯の中はテント場が散在。ソロテント約11張設営可能。トイレ痕は無し。焚き火跡あり

999m三股
 テント場は2箇所でソロテント5張は設置可能。ティッシュ1つと使用済携帯トイレ1個回収。
 過去に使用したと思われる焚き火跡があった。トイレ道か分からないが、踏み跡が散見された。

八ノ沢カール(1540m)
 テント場は4箇所。全部でソロテント5張設営可能。トイレ痕無し。
 地形は緩やかで水の確保も容易であるが、ヒグマの濃密な生息域であり、糞や食痕(掘り返し)
 が著しい。ヒグマによる人身事故を回避すべく、テン泊は控えた方が望ましいと思われる。

1760m(ピラミッド峰とカムエクのコルからカムエク側)   ■山頂直下(1970m)
 無理すればソロテント2張設営可能。トイレ痕無し。 ソロテント3張設営可能。トイレ痕は無し