報告:山のトイレを考える会 仲俣善雄
2020年9月17日、大雪山高原温泉沼巡りコースの2箇所に携帯トイレブースを設置しました。その作業に参加しましたので報告します。 登山者が増加する紅葉の最盛期9月18日~27日、車両交通規制で登山者は大雪レイクサイトに車を置き、シャトルバスで高原温泉登山口まで行くことになります。 その期間、携帯トイレブースを設置(主管:環境省)するものです。2019年はテント型ブースを緑沼とえぞ沼の2箇所設置しましたが、今年は緑沼にテント型、えぞ沼に木製型を設置しました。 朝、8時にヒグマ情報センターに環境省3人、委託会社(北海道山岳整備)2人、その他私を含め3人の計8人が集合(後で2名が応援参加10名となる)。委託会社で制作した資材を分担して担ぐ。私以外は皆さん若い屈強な人ばかり。私も皆さんの半分くらい担いで出発。途中2回休憩して、約2時間30分でえぞ沼に到着。環境省の3人は緑沼にテント型ブースを設置、40分後にえぞ沼に合流。 設置場所は狭く高低差があり石もある。どのようにして設置するのか不思議だったが、近くの沢から50cmほどの石を背負子で運搬し、それで高さ調整。その上に手順通り組み立て、ボルトで締める。全体が少し歪んでドアが入らなかったが、全体の歪みを調整して取り付ける。螺旋状のアンカーを埋め、ロープで補強。透明な資材で屋根を取り付け終了。木材には腐食しないように透明な防腐剤を塗っているとのことだった。 今年は使用後に解体し、冬期間その場に保管する。資材の購入費は10万円程度、材料加工、運搬、組み立てを考えてもかなりコストが安くできるという。風雪にどれほど耐えるか等、これから研究してアイデアを生かし、さらに品質の高いものを目指したいとのことでした。 多くの皆さんが人力で運搬して、汗を流して力を合わせて作業することが仲間を増やし、自然保護、山岳管理の輪が広がるのではないか。また屈強な若い人が楽しそうに運搬、設置している姿を見て、心強く感じて帰ってきました。 |