大雪山・沼ノ原大沼野営指定地のトイレ調査報告

                    (山のトイレを考える会 仲俣善雄記 2024.9.10)

 大雪山国立公園の沼ノ原大沼野営指定地にはトイレがありません。2024年7月27日(土)~28日(日)に運営委員3人で現地調査を実施しました。
 大沼は雪解け水で6月上旬満水。その後、徐々に水が少なくなりテント地(砂地)が現れ、7月頃からテントを張ることができます。しかし、豪雨になると再び満水となる野営指定地です。

 まずティッシュや汚物が散乱していないか確認。全くありませんでした。ウィスキーの瓶1本回収。2021年9月26日に個人で行った時も全くありませんでした。不思議な野営指定地です。
 次に身を隠す所があるか?よく探せばありますが、沼の淵は濃い笹藪や灌木で覆われていますのでなかなか捜すのは大変です。
 もし、携帯トイレブースを設置するとすると何処がよいかも現地確認しました。大沼入口に環境省の看板がありますが、ここは湿地帯で無理。テント型ブースを砂地に設置したとしても満水になれば水に浸かります。強風での倒壊も危惧 されます。アンカーが外れ沼地に散乱してゴミとなるかも知れません。何よりもブースの維持管理が大変です。

 テント数は7張。夜遅く帰ってきたテントが2張。アンケートは5張の人から回収し10枚。集計結果は後日報告します。

 夜中から雨が降り、びしょ濡れのテントを撤収。雨の中、下山しました。下山時に入林届簿を見ると7月24日からの記帳で24パーティのうち22パーティ(92%)が携帯トイレを持参していました。登山口のトイレは2室。1室は男女供用。1室は携帯トイレブースになっていました。なぜ、ブースにしたのか理由は分かりません。
 第2回目は9月に実施する予定です。

駐車場はほぼ満車。19台が停まっていた
登山口のトイレ。ありがたい

2室のうち1室は男女共用
もう1室は携帯トイレブースとなっていた

大沼野営指定地
今回のメンバーは3人。旗を立てる

沼の淵は濃い笹藪がほとんど
護岸工事の箇所。越えると木道

木道から大沼を見る
トイレの痕跡はゼロ。ウィスキー瓶1個回収

7張のテント設営位置(大沼の直径:最長320m)