山のトイレを考える会代表挨拶

横須賀邦子さんは当会発足の平成12年6月15日から平成19年3月31日まで約7年間、代表を
務め、岩村和彦さんにバトンタッチしました。

                                                 「山のトイレを考える会」代表 横須賀邦子

 山に関係する皆様におかれましては、北海道の四季折々の素晴らしさを十分享受されているものと、
ご推察申し上げます。
 さて、週休二日制の定着による余暇の増加や、日本百名山ブームに伴う中高年の登山愛好者の急増等、
ここ数年の入山者は大雪山や日高幌尻、羊蹄山、利尻山等の人気のある山を中心にして、夏の盛りに益々
集中度が高くなっているのは衆知の通りです。
 入山者の増加に伴う諸々の問題の中で、ごみの持ち帰りについては、定着しつつあるのは嬉しい限り
ですが、ことトイレの問題については、意識の上でも殆ど耳を傾けないのは何故なのでしょう。
 トイレの不備による水質汚染の懸念、使用後の紙の放置による美観上の問題がその中心でしょうか。
前者については予算措置も含めて公的機関のバックアップなしには一朝一夕に解決出来るものではあり
ませんが、今後は携帯トイレの普及に伴う排泄物の持ち帰りということも、現状を見ると避けて通れま
せん。簡単で経費もかからず直ぐに誰もが出来るのが、後者の紙の問題です。
「自分で使った紙は自分で持ち帰る」たったこれだけのことをすることで、皆が皆不快に思っていた白
い風景から逃れることが出来ます。
 前置きが長くなりましたが、以上の考えを持つ有志が集まって「山のトイレを考える会」を発足致し
ました。ただただ美しい北海道の山をいつまでも楽しみたい、その為に出来ることをしていこう、とい
う単純明解な集まりです。
 この運動を広めるためには、山に関して指導的立場にある方々や幾多の団体の方々、山を愛する多く
の個人の方々のご理解やご協力なくしては出来ません。
 山のトイレ問題について、いろいろな人の意見をお聞きし、みんなで考え、輪を広げることができたら…
と考えています。宜しくお願いいたします。



2001トイレデーの横須賀さん(右)