第18回山のトイレを考えるフォーラムの報告

(2017年3月11日開催)

(写真撮影:山のトイレを考える会 西田弘氏。スナップ写真も同様)

フォーラムの案内     フォーラムのスナップ写真

平成29年3月11日(土)15時00分~17時30分
札幌エルプラザ2階「環境研修室1・2」  参加者:52名

テーマ:「お知恵拝借~携帯トイレ促進への道」

目 的:美瑛富士への携帯トイレシステムの試行実施2年目、さらにトムラウシ山南沼野営地     の汚名を返上するプロジェクトがスタートする予定。いかにして携帯トイレの利用を     促進させるか、参加者みんなで知恵を絞り、次年度以降の活動に活かす。


1.開会挨拶
2.山のトイレを考える会活動報告 山のトイレを考える会
3.発表

 (1)美瑛富士携帯トイレシステム試行的導入・2年目の報告

    環境省 東川自然保護官事務所 自然保護官 石田美慧 

 (2)トムラウシ南沼汚名返上プロジェクト始動

    北海道十勝総合振興局環境生活課 主任 牛嶋あすみ

 (3)H28年黒岳トイレ運用状況及び今後の改善について

    北海道上川総合振興局環境生活課 主査(山岳環境) 佐藤公一

4.総合討論(コーディネーター:岩村代表)
 

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01.表紙(イラスト:ユウパリコザクラの会 河村健)

02.目次

03.巻頭言:第18回フォーラム開催にあたって 岩村和彦(山のトイレを考える会 代表)

04.2016年 山のトイレを考える会 活動報告

05.2016年 山のトイレデー活動報告・概要・感想

06.山のトイレを考える会ニュースレター NO.18 2017.1.17

07.美瑛富士携帯トイレ試行導入2年目活動報告 山のトイレを考える会

08.美瑛富士携帯トイレシステム試行2年目の報告 石田美慧(環境省 東川自然保護官事務所)

09.トムラウシ南沼汚名返上プロジェクト始動 牛嶋あすみ(北海道十勝総合振興局環境生活課) 

10.黒岳トイレ運用状況及び今後の改善 佐藤公一(北海道上川総合振興局環境生活課)

11.2016年利尻山山岳年報 佐藤雅彦(利尻町立博物館)
  岡田伸也(株式会社トレイルワークス)今泉 潤(環境省稚内自然保護官事務所利尻事務室)

12.日高山脈の自然環境をどのように次世代へ引き継ぐのかPart2
  高橋 健(日高山脈ファンクラブ事務局長)

13.アポイ岳における山トイレの利用状況 坂下志朗(アポイ岳ファンクラブ・様似町)

14.北海道 大雪山系等の登山者数の経年変化(H5~H28年) 佐藤文彦 (風の便り工房)

15.美瑛富士の携帯トイレ使用向上を目指して
 ~ヤマレコ山行データから効果的な対策を考える~ 仲俣善雄(山のトイレを考える会)

16.トムラウシ山アラカルト 小西則幸(新得山岳会 会長)
  
17.トムラウシ南沼のトイレ問題解決に向けて 原澤翔太(環境省上士幌自然保護官事務所)

18.トムラウシ南沼の携帯トイレ使用向上を目指して
 ~ヤマレコ山行データから効果的な対策を考える~ 仲俣善雄(山のトイレを考える会)

19.羊蹄山避難小屋でのこの1年 近藤英輝(羊蹄山避難小屋 管理人)

20.失敗に学ぶ北海道の山のトイレ問題 小枝正人(山のトイレを考える会 副代表)

21.早池峰山携帯トイレ専用化に伴う課題
  菅沼 賢治(早池峰にごみは似合わない実行委員会、携帯トイレサポート早池峰)
  
22.富士山での様々な山岳トイレの評価 小口陽介(環境省箱根自然環境事務所長)

23.山岳環境問題について・余談 穂苅康治(槍ヶ岳観光(株) 代表取締役)

24.北アルプス・岳沢小屋で利用している芙蓉パーライト(株)の尿処理方式について
  坂本龍志(北アルプス・岳沢小屋 支配人)

25.剣山・三嶺トイレの現状と課題 暮石 洋(NPO法人 三嶺の自然を守る会)

26.屋久島がおかれているトイレ問題と携帯トイレの活用について
  大嶋 達也(環境省九州地方環境事務所 屋久島自然保護官事務所 係員)

27.前回・第17回山のトイレフォーラム記録 山のトイレを考える会

28.第18回巻末編集後記 小枝正人(山のトイレを考える会 副代表)

29.第18回裏表紙


第18回山のトイレフォーラム記録(要旨)

美瑛富士携帯トイレシステム試行的導入・2年目の報告 

・平成28年度も北海道の山岳9団体による点検パトロールと清掃の協力で6月26日~9月25日まで3ヵ月間、
  携帯トイレブースを設置した。途中、台風でテント型ブースが倒壊したが、2週間後には再設置することができた。

・環境省でアンケート調査を小屋に泊まって実施した。携帯トイレ利用の呼びかけ認知度は69.3%、携帯トイレ
  の携行率は63.7%。縦走登山者の携行率は75.8%。トイレ紙の回収率は9割と高かった。

・携帯トイレの普及率を上げることが環境改善につながると考え、2017年度も試行的導入を実施する。

■トムラウシ南沼汚名返上プロジェクト始動

・平成29年4月から始動。会議のメンバーは上士幌自然保護官事務所、十勝西部森林管理署東大雪支所、上川総合
  振興局、新得町、十勝山岳連盟、新得山岳会、山のトイレを考える会、十勝総合振興局で構成する。

・今年度の事業として①トムラウシ南沼野営指定地の現地調査(アンケート調査)②トイレ道の延伸を止める対策
 ③携帯トイレの普及啓発活動を実施する。

■平成28年黒岳トイレ運用状況及び今後の改善について

・平成28年度は7回オガクズ交換を実施。総汲み取り量は4,530kg。

・オガクズ交換の回数を少しでも減らしたい。水分がオガクズの分解能力を妨げているので、4室のうち2室について、
 今は取り外している男子小便器を設置。尿を便槽に入れず、パイプで外に出す。天然素材(パーライト)を使用した
 低コストでコンパクトな濾過装置を導入して処理する方式を試験的実施する。


第18回山のトイレフォーラム記録(詳細)(Pdf)


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